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愛知:1日目 五色園

 唐突だが、愛知にやってきた。
 
記憶がはっきりしていないが、愛知に来たのはおそらく4回目くらいである。
 ただ、これまではどれも、自分から積極的に、あるいは目的を持って、「来た」というものではなかった。
 
たしか初めて来たのは、最初の就職をしたときだったと思う。会社が嫌になり、出勤時に逆方向の電車に乗ったら、着いたのが豊橋だった、ということがあった。でもそのときは別に改札から出てもいない。ホームできしめんを食べただけである。ちなみにそのあとすぐ辞めた。ブラックだったんだもん。だもん。
 
あと2回くらいは諸事情によりごにょごにょ、という感じである。そのときはまあ、一応観光らしきこともしたと言えばしたのだが、人に付いていったという感じで、自分が行き先を決めたという記憶はない。どこに行って何をしたのかも、漠然としか覚えていない。
 
そんな中途半端な感じであったので、いつか愛知をちゃんと訪れたいとは思ってはいたのだけれど、しかし関東民である自分にとっては、たとえば京都とか大阪までだと「旅行」という気分になれるものの、愛知は気軽に行くには遠く、旅行にするにはちょっと近いような位置にあり、ついつい後回しというか、なんとなく来そびれていた。
 
しかし気がつくと、「行きたいスポットは愛知にあり」、ということが多くなっていた。
これはもう、というわけで、今回の訪問となったわけである。
 
まあ、一言で言えば珍スポット巡りに来たということである。
 
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名古屋で新幹線を降り、安ホテルに荷物を預け、地下鉄の伏見駅から東山線に乗ろうと地下への階段を降りてみると、おやおやレトロな地下街が。 
 
 

 

愛知トリエンナーレの際の作品らしい。トリックアート。でも実はこれ、肉眼で見るより、こうやって写真にした方が面白い。 

 

 

星ヶ丘駅前。思っていたより栄えている。新しいショッピングモールなんかもあった。裕福そうな家族連れ、幸せそうな若夫婦を、見えない長槍で突いたりなぎ倒したりしたのち、目的地の五色園までバスに乗る。

 

さて、その「五色園」とはどんなところか。日進市のHPによると、以下のように説明されている。

20万坪の広大な敷地に、親鸞聖人の生涯を再現する塑像を配置した日本で唯一の宗教公園です。「五色園」とは松・竹・梅・桜・紅葉の5種類の樹木にちなんでつけられたもので、四季折々の自然が楽しめます。そのなかでも特に桜の名所として有名で、多くの観光客が訪れます。また、園内には宿泊施設(宿坊)もあり、研修などにも利用できます。 (五色園|日進市

 

微妙に何かをオブラートに包んでいる感じがしなくもないが、この「親鸞聖人の生涯を再現する塑像」は、あの東海地方が誇る稀代のコンクリート造形師、「アサショー」こと浅野祥雲氏の手によるもの。

 

つまりこれから自分は、

 

独創的すぎるがゆえに文化ともアートとも認められていない、生身の人間の1.5倍くらいの大きさの、ペンキが塗られたコンクリート像で再現された親鸞聖人名シーン集」

 

を見に行こうとしているのであった。

 

星ヶ丘駅前からバスに乗ること30分以上。五色園の停留所は終点。

途中で数少ない乗客もみんな降りてしまい、最後まで乗っていたのは自分だけ。

 

まあとにかく、着いた。

 

・・・静か。人気がない。あれ。

 

 

浅野祥雲3大聖地」のひとつだから、もうちょっと人がいるかと思いきや。たまに車が道を走っていくくらい。。。

 

 客もいなければ、近所の人もおらず、管理するような人もいない。というか、生き物がいない。

 

まあいいや、と思い、入っていくと、さっそくお出迎え。

 

 わかっていても、実物を初めて見ると、結構感動する。

 

 

実は親鸞聖人のことは、ほとんど知らない。

でも楽しい。

 

本当に人間の1.5倍くらいでかいし、本当に微妙にうまくない。

 

メインストリートを進むと、脇道の上の方に、またいる・・・のだが、木が道を塞いでいる。

 

 入ってはいけない、という意味で木が渡してあるのかと思いきや、ただ豪快に倒れているだけだった。管理とかいう概念はあまりない感じがする。そのことは後でもっと思い知ることになる。

 

 

 

眉毛の適当さがすごい。

 

手に持っているのは、「闇夜を照らす玉」らしい。 

 

さらに進むと、右方向に坊主の群れが見える。

 「今行くぞー」

 

 躍動感に溢れるポーズ。しかし草履が脱げてるのはいいのか。

 

説明書きを読むとこのシーンには法然親鸞がいるらしいのだが、どれが誰なのかよくわからない。

 ここは修復したばかりらしく、人形たちがきれいだった。「浅野祥雲作品再生プロジェクト」の方々のおかげである。

 

相変わらず人気のないメインストリート(敷地の奥にある墓地に向かう車がたまに通るくらい)を進むと、案内板が。なんかまた脇道にあるらしい。

 

 

いる。。。 

 

 えっ、怖い。。。

 

 五色園のサイトのQ&Aに、

 

夜に肝試し等やって良いですか?

 申し訳ありません。当方の開園時間は午前8時から午後5時までとなります。夜間の入園はご遠慮いただいております。

 

こんなのがあった理由が来てみてわかった。 

 

 修復しないと、こうやって痛んでしまうのね。

 

さらに池の向こうにも、いる。

 

 

 対峙。坊さんのほうは法然らしい。

 

 池のほとりだけに、龍がいる。こんな感じで、他の作品も、置く場所と描かれる場面はリンクしている。適当なようで考えられている。

 

 多分この場面がもたらすべき感動というか感情のようなものがあるのだろうが、どうもそれとは別の感動というか感情が湧いて来てしまう。 

 

 池の向こうにまた何か見えます。

 

宗教施設なわけだし、こんな感じの橋をかけるなら木で作った方が風情というか雰囲気がでそうなものだが、しかしやはりコンクリートでできている。

 

 

 案内板がほぼ真っ白。縁結び弁財天? らしいことはかろうじてわかる。

 

 

 思いもよらなすぎる縁が斜め方向から来そう、とか言ってはいけない。

 

また進むとある。さすが聖地。

 

 遠くからエイヤー、と書いたらしい。奇跡が起きたときの場面なのだ。

 

コンクリ像以外にも、子供用の遊具が唐突にあったりする。しかしこれもまた独特というか、他で見たことない。手足や首が絡まりそうな感じで非常に危なっかしい。 

 

 休憩所が見えたので休もうかと思ったら、とっくに廃墟と化していた。

 

 キリッとしている。

 
 

しかし、誰なのか。説明書きを撮り忘れたので、もう誰だかわからない。

 

 

 

こういう人、いる。

 

寝てる親鸞聖人。かわいい。みうらじゅんの言う「甘えた坊主」っぽい。

 

畳もコンクリート。ふすまもコンクリート

 

大ざっぱな案内図のせいで、少し道に迷ったあと、また発見、

 

・・・なのだが

 

 

 

えっ(本当に口に出して言った) 

 

 

 

 びっくりしたのはこっちだ。

 

わけがわからないよ。

 

その傍ではミーティング。

 

つるつるだが、とんぼ的にはとまりやすいのだろうか。 

 

下では悪者がミーティングを盗み聞き。ありがたいお話だったらしく、盗み聞きのあとで改心したらしい。それにしても良いポーズである。

 

さっきの寝ている親鸞あたりが、敷地内をぐるっと回る折り返し地点なのだが、だんだんと草むら感が増してくる。 

 

さっきの寝ている仏像シーンもそうなのだが、今回も裏側から来てしまった。 順路がよくわからん。

 

 

良いフォント。

 

なんか

 

個々のキャラが立っている。

 

ここ、全く説明がなくて現地ではわからなかったのだが、 あとで聞いたところによると、子どもの頃の秀吉の逸話らしい。親鸞関係ない。なんでここだけ。唐突すぎる。

 

脇道を見ると、使われている気配を感じられない階段を発見。進むべきではない感じがしたが、一応のぼる。

 

行ってみたらあった。しかも結構大掛かりな場面である。

 

看板ぶっ倒れてた。 

 

鳥居ももちろんコンクリート。 

 

 ここも修復したてで、きれいだった。

 

 

たぶん、親鸞。安定の不安定感である。

 

さらに奥に進む道はあるのだが・・・

 廃墟巡りにきたのではなかったはずなのだが・・・

 

 

六角堂、と案内図に書かれた場所。しかし、どうみても廃墟予備軍。もう少し近くまで寄ってはみたのだが、蜘蛛の巣が多すぎて撤退。 やけにでかい蝶のようなものも周囲を飛んでいた。

 

迷子になりかけるが、どうにかメインストリートへの道を発見。

 

 メインストリートに戻ると、すぐ横に

 

スーパー土下座タイム 

 

 「もう〜、悪いことしちゃだめだよ☆」

 

「へへー、ごめんちゃい」

 

「うんうん、いいよー、いい土下座だよー。 」

 

「こうですか?」 

 

「(兄貴・・・)」 

 

「こう?」 

 

「これでいい?」 

 

「おk!」 

 

という感じで眺めていたので罰が当たるかもしれない。

 

案内板があるのだが

 

ここを行けと・・・。 

 

当然のように廃屋。

 

廃墟巡りにきたのではなかったはずなのだが・・・(2回目) 

 

 いやしかし、

 

ここで作ったのか、下で作って持ってきたのかはわからないが

 

どっちにしても大変な仕事だったんじゃないかなあ、と思った。 

 

人間の1.5倍の大きさのコンクリートの塊を、こんなにたくさん。重かったろう。 

 

こんな坂の上で。 

 

見てるだけでも大変。 

 

まあ、でも、楽しかったんだろうなあ、というのは、作品から伝わってくる。

 

でなければ、いくらなんでもこんなにたくさん作らないだろう。 

 

 

ぐるっと入り口まで戻っては来たのだが、見逃していた作品がいくつかあったことを知り、再度回る。

 
 

「御流罪」のシーンがあるらしい方へ進む。

 

誰がふみそめしかたみぞ

 

蜘蛛の巣だらけのけもの道なので、木の枝を前方で振り回しながらでないと進めない(そうしないと顔にくっつく) 

 

「御流罪」だけあって、遠かった・・・のに

 

 

 

3体しかねえ!!! ある意味こっちが流罪気分になるという高等な仕掛けであった。 

 

 

暑いし、広い敷地を2周目だし、ふらふらになってきている。

ピントをちゃんと合わせる気力もない。 

 

ようやくこれで最後。

 

キシャー!!! となっている後ろを墓参り客が通る。 

 

 

「お助けー!」

 

でも、引いてみるとこんな感じ。ここは墓地に近いので、子どもとかおじいさんとかも見に来ていた。

 

というわけで、一通り見た。

しかし基本的にはホントに人がいなかった。

墓地があるので、お盆のお墓参りに来ている人たちはちらほらいたが、それでも静かなものであった。普段はもう本当に無人なんじゃなかろうか・・・。

 

まあ、それが非常に楽しかったのだけれど。気兼ねなく写真を撮りまくれるし。 

 

お墓参りの人たちが、コンクリ像が周りにあるのを当然のように通り過ぎている姿もそれはそれで面白かったけど。

 
 
バスの窓から最後に。もうふらふらでぶれぶれ。
 
そんな愛知1日目でした。