緑でピンクな名古屋の寺

社内会議という名の戦争で精神的に戦艦武蔵のごとく沈められたが、引き上げてくれる富豪もいないので、癒やしを求めて名古屋を訪れた。

 

要するに珍スポットめぐりである。

 

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地下鉄で本山駅へ。マンションがぽつぽつと建ちならんでいる。基本的には住宅街のようなエリアなのだと思われる。

 

駅から数分歩いて坂を登れば、今回の目的地、桃巌寺がある。

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さっそく中に入る。

 

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誰もいない。よく考えてみると、自分が行くところには、人があまりいないことが多い。 

 

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なので(と言うべきなのか分からないが)、ひいきにする店は結構良く潰れる。好きだった近所の純喫茶も潰れた。残業後によく飯を食っていた会社近くのハンバーグ屋も潰れた。

 会社からは次々人が辞めていく。 

 

 

・・・泣きながら歩いていると、視界の開けたところから、見えた。

 

 

 

 ・・・・・・

 

 

 

 

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名古屋大仏。

 

今回はこれを拝みに来たのだった。

噂通りのナメッキーなカラーリングである。

 

天気が悪いのが残念だが、日常的な風景の中に非日常がどっしりと腰を下ろした、コントラストのある珍景が楽しい。

しかし近所のマンションに住んでいる人たちにはこれがありふれた日常の景色なのであろう。

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自分は幼少の頃、毎日暴走族や米軍飛行機の轟音爆音を聞いて育っていたので、そのあと引っ越した先が静かすぎて上手く眠れなかったのだが、このあたりで暮らしていた人が引っ越したら、「緑色の大仏がなくて落ち着かない」なんてこともあるのだろうか。

そう考えたりすると、二重に面白い。

 

さて、せっかくなので足下まで行ってみる。

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仏像は、語りかけてくる感じがする。

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「汝、みだりに飲食店を潰すことなかれ・・・」

「ああ、神よ、違うのです」

 

そんな脳内対話で心を潤わせる末期的ライフハック

独りでも時間をつぶせる技術が教養だって中島らもが言ってた。

 

神じゃなくて仏だけど。

  

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妙にリアルでゴキゲンな象の像。「ゾウだぞう〜!」と言っていそうな勢いである。二重ダジャレである。

 

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わかりきっていることのような、永遠にわからないことのような。 

 

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「最低だ、俺って」 

 

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こんな看板が目に入った。

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 「無言の対話」は確かにしたような気がするが、それが適切だったのかは自信がない。

 

 反省しながら寺の本堂のほうへ戻ると、

「ねむり弁財天 拝観料1000円」の張り紙が。

 

1000円。高い。迷う。でもせっかく来たので見てみたい。

呼び出し用の鐘を叩いてみる。

 

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カーンカーン。 (2回叩けと書いてある)

 

・・・・・・。

 

誰も来ない。お昼休みか。

 

仕方が無いので、まだ行っていないほうを見て回ったら、次の目的地に移動するか・・・と。

 

※以降閲覧注意

 

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風情のあるこぢんまりとしたお堂が建っている。寺マイラーの琴線に触れるたたずまいである。

 

きっと中には、地元の人たちに古くから愛されてきた、美しい木彫りの仏像か何かがひっそりと奉られているのだろう。アタシのソフィスティケートされたハイセンスな嗅覚がそう告げてる。

 

さあ、アタシを感動させてみなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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ファッ!?

 

横を見ると・・・、

 

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・・・ ・・・!?

 

これは、まさか・・・。

 

さらに行くと、アジアンテイストな謎の建物が

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一見普通かと思いきや

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・・・・・・。

 

そうだった・・・。そうだったよ

 

愛知はこれ系が好きなのだった。けしからん・・・。

 

下品な県だよ・・・。

 

まったく・・・。

 

・・・・・・。

 

・・・。

 

 

 

 

タッタッタッタッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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カーンカーンカーンカーンカーンカーン!!! 

 

たのもー!!! たのもーーー!!!!

 

「チッ、なんだようるせーな」

「おい坊主! なんだあっちのあれは!!」

「見りゃわかんだろ」

「いいのかよ! バッキバキだったぞ!! ここ住宅街じゃねえか!」

「いいんだよ」

「中にまだあるんだろ!! 見せろ!!

「1000円」

「くっ」

 

・・・なんてやり取りはもちろんなく、非常に丁寧に応対して頂き、中を見学。

(※こんなことを書いておきながら何ですが、珍スポを管理している人は良い方が多いです。)

 

まずは本堂の中へ。

でかい木魚が鎮座している。

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やった!(ぺたぺた)

 

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 トシちゃんも過去の罪障を消滅させたらしい。ハッとして木魚。

 

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本堂から渡り廊下を進んでいくと

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途中で「眠り辨天」がおっぱいをまろび出して寝ていらっしゃったが、残念ながら撮影は不可。

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なお、1月と5月の決まった日にはパイタッチできるらしい。

 

さらに進むと、 さっきのアジアンテイストな謎の建物の内部に辿り着いた。

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 薄暗い。

 

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 心願を念じながら回すと良いらしい。労働から解放されますように(ぐるぐる)。

 

・・・などとやっていたら、奥のカーテンの向こうから、ただならぬ気配を感じる。

 

目を凝らすと

 

 

 

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ふへぇ・・・  

 

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珍宝ぉ・・・。

 

って、この感じ、どこかで見たことがあると思ったら、バイブバーである。

www.sanpo-photo.com

 

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 わかったような、わからないような。

 

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屋上にも登れるらしい。

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中に何かあるようなので覗いてみる。

 

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パンフレットによると、両サイドにいるのは「ラマ仏」なのだそうだ。 

かっこいい。家に飾りたい。

 

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みんなが何処を触っているのか、変色具合でよくわかりますな・・・。

 

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そんなわけで、最後まできっちりと珍万スポットでした。

 

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